もも。

日々を、味わうこと。

席を譲る。

病院で2時間ほど待ったのだが、その際こんなことがあった。

 

受付に問診を書き終えて、近くのイスに座っていたところ、お年寄りとおそらくその娘であろう年配の人が近づいてくる。

どうやら、今座っている場所はもともとその親子2人が座っていたらしい。

オイラが座ったので、一席だけ空いている状態になっていた。

 

お年寄りの方が座ったが、まさか一人だけ立たせて置くわけにもいかないだろうと思い、席を立つことにした。

 

 

立ったはいいけど、周りはどこもかしこも空いていない。

空いている席を見つけた。

しかし、それはあのお年寄りたちのちょうど後ろの席だったのだ。

 

少し襟を正して、歩いてきた方へ逆戻りする。

その席に座ると、さっきの年配の女性が、

 

「すいません、すいません・・・」

 

と、席を譲ったことへのあいさつをしてきた。

さっき席を立ってから、微妙に時間が経っている。

 

なんだか、お賽銭が入ったかわからないからもう一回入れて欲しがっている神様みたいに催促しに戻ったみたいで、気恥ずかしかったなあ。

 

思えば席を譲るのは、少し神的な行為なんだなということを思い、一つお賽銭をもらえる存在に近づいたんだ、という感慨にふけった。